昨年のスウォッチ・グループの新作見本市"Time to Move"でグラスヒュッテ・オリジナルは、Spezialist(スペシャリスト)コレクションを発表。本コレクションに内包される最初のモデルとしてダイバーズウォッチのSeaQと、ケース径をやや大きくした姉妹モデルSeaQ パノラマデイトをSSケースでリリースしました。SeaQは、スポーツダイバーやコンバットダイバー向けに特別に開発され、1969年に誕生した同社のダイバーズウォッチSpezimatic Typ RP TS 200を継承したモデルです。そしてグラスヒュッテ・オリジナルは2020年新作として、SeaQ パノラマデイトにバイカラー(コンビ)と18Kフルレッドゴールドモデルを追加しました。
SeaQ パノラマデイトのバイカラーモデルは、SSと18Kレッドゴールドの組み合わせです。タグホイヤー 時計 レディースサテン仕上げが施されたSSケース、18Kレッドゴールド製のベゼルとブラックのベゼルインサート、そしてレッドゴールド製のリューズを備えています。文字盤は、サンレイ仕上げのガルバニックグレーで、インデックスや針にはガルバニックゴールドがあしらわれています。SS製フォールディングバックルがついたブラックのラバーストラップか、グレーのシンセティックストラップを選択することができ、価格はいずれも171万円(税抜)です。
もう一方のSeaQ パノラマデイトの新作は、ケース、ベゼル、リューズからケースバック、フォールディングバックルに至るまで、全てに18Kレッドゴールドが配されたモデルです。また、サンレイ仕上げのエレガントなガルバニックブラックの文字盤を有しており、バイカラーモデル同様にガルバニックゴールド製のインデックスや針を採用。ストラップは、フォールディングバックル付きのブラックラバー、またはグレーのシンセティックストラップが付属し、価格は284万円(税抜)となります。
両モデルともダイバーズウォッチ向けの規格 DIN 8306 および ISO 6425 準拠をテストしており、過圧および低圧状態での防水性と気密性が確認されています。30気圧の防水性能を誇るケースの内部には、自動巻きのCal.36-13が内蔵されています。2万8800振動/時で駆動し、パワーリザーブは100時間です。グラスヒュッテストライプ仕上げの4分の3プレート、青焼き/ポリッシュ仕上げされたネジといったグラスヒュッテ様式の仕上げや意匠、21Kゴールド製ウェイト付きのローターがシースルーバック越しに確認することができます。
ファースト・インプレッション
SeaQ パノラマデイトは、同社初のダイバーズウォッチにインスピレーションを得て、歴史と現代性を融合させたモデルです。グラスヒュッテ・オリジナルは、ダイバーズウォッチの製造歴は長くはありませんが、ドイツ時計製造の技術を盛り込んだ魅力的なダイバーズウォッチを作り上げたと思います。プロフェッショナルユースにも対応するスペックが普段使いしやすいドイツデザインでパッケージングされています。2020年新作として新たに追加されたカラーリングは、ゴールドが組み合わさったことで全体的にエレガントに仕上げられています。
重厚感のあるフルゴールドも素晴らしいと思いますが、個人的には特にバイカラーのSeaQ パノラマデイトに魅力を感じました。冷たいステンレススティールと温かみのある18Kレッドゴールドが組み合わさったことで、過酷な環境にも対応するツールウォッチに華やかなアクセントが加わるのです。近年コンビのスポーツウォッチは愛好家を中心に注目を集めています。リリースが記憶に新しい時計では、ロレックスのシードゥエラー Ref.126603 ロレゾール、チューダー ブラックベイ クロノ S&G、オメガ シーマスター ダイバー 300M、サントス ドゥ カルティエなどが挙げられます。グラスヒュッテ・オリジナルもこのジャンルに新たなモデルを追加したわけですが、ドイツウォッチメイキングのスパイスによって他には無い魅力を放っています。特に質実剛健なイメージのあるグラスヒュッテ・オリジナルには、この少しのゴールドがちょうど良いバランスに感じました。ドイツ時計といえば、クラシックな外観の時計が多いためスポーツウォッチを探している方にはぜひ手に取っていただきたい時計です。
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